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ほとんどの会社はゴールを間違っている
失敗したり中途半端に終わるのは改革の目的を間違えているから
プロジェクトの成功はゴールの明確化から
イベントやプロジェクトにはゴールを設定する必要があります。
たとえば、プロ野球のペナントレースであれば、各チームは優勝というゴールを設定して、選手がそれぞれの仕事を全うしようとプレーしています。
新商品の開発プロジェクトであれば、販売目標を設定し、その商品の市場における役割や自社での位置づけを明確にして、開発に取りかかるでしょう。
同じように、「人事評価制度改革プロジェクト」も、まずはゴールを明確にしたうえでプロジェクトをスタートする必要があるのです。
人事評価制度が目指すべきゴールはひとつ
a「納得感のある評価の実現」
b「モチベーションのアップ」
c「人件費の公平な分配」
d「役割と目標の明確化」
e「社員のキャリアプランの明確化」
さて、人事評価制度のゴールはどれにすべきでしょうか?
実はどれも間違いです。
人事評価制度のゴールはどんな会社でも共通です。それは、「人材育成を通じた経営目標の達成」です。
ところが一般的には、この「人材育成を通じた経営目標の達成」をゴールに設定して取り組んでいる会社は、私の知るかぎりほとんどありません。ほとんどの会社は間違った、前述のa〜eを「人事評価制度改革」のゴールに掲げています。
これが、人事評価制度改革が失敗したり、中途半端で終わったりする大きな要因となっています
達成できないことをゴールにしない
では、なぜa〜eのような内容はゴールにならないのでしょうか。それは、次の2つの理由からです。
ひとつ目は、これらのゴールは、決して達成することができないからです。
あなたの会社の社員全員が「評価に納得し続ける」ことが可能でしょうか。「高いモチベーションを維持し続ける」状態が実現できるでしょうか。「給与・賞与の額に常に満足し続ける」ことができるでしょうか。
もし、できたら素晴らしい会社となり、業績もうなぎのぼりでしょう。一時的には可能かもしれませんが、長続きはしないでしょう。少なくとも、私の経験からはすべて「不可能」と言わざるをえません。
人事評価制度は社員のためのもの?
ふたつ目は、全社的な改革プロジェクトには会社全体に関わるゴールを設定すべきだからです。
a〜eすべて社員個々人に関わる事柄です。一方、「人事評価制度改革」は会社の経営改革であり、あくまでも会社がよりよくなるために取り組む経営課題、プロジェクトです。カッコをつけて「社員のために」というようなゴールを設定するから失敗するのです。
正直に、「人事評価制度改革」は「会社の将来のため」のものと明確にし、それを「本気で、一緒に目指してくれる社員にはもちろんいいこともあるよ」、というスタンスでいいのです。
念のために付け加えておきますが、a〜eはプロセス目標としては適切です。会社の将来のビジョンを実現するために、「できるだけa〜eを実現していきます」という示し方はありです。もちろん、人材を活かすために追求し続けていくべき課題であることは間違いありません。
私が、クライアントの改革にプロジェクトメンバーとして参加するときは、「a〜eについては、100%実現は無理ですが、プロセス目標として100%に近づけるよう推進していきます」とはっきり伝えています。
経営計画でビジョンを明確にする
これまでのところで、人事評価制度の目的は会社の経営目標の実現であるということがご理解していただけたと思います。
プロジェクトを成功させるにはゴールを明確にすべきだということです。
あなたの会社の人事評価制度改革は、冒頭でお話しした、「プロ野球ペナントレース→優勝」という関係が明確になっていますか。
では、この「優勝」にあたるものは?
それは、「会社の経営目標」「会社のビジョン」「〇〇年後の会社のあるべき姿」です。これらを明確にする必要があるのですが、それをわかりやすく具体的に文書化したものが「経営計画書」なのです。ですから、人事評価制度を構築するには、まず、会社の「経営計画書」が存在する必要があります。この「経営計画書」を実現するための人事評価制度、それが「ビジョン実現型人事評価制度」なのです。
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ロイヤル総合研究所
人事コンサルティングチーム