人事評価への不満から起きる退職や訴訟の対処

2023.12.18

人事評価に不満を持たれるまたはもつことは、大なり小なりあります。ですがそのまま不満を対策もせず放置をしてしまうと、やがて大きな問題へと発展してしてしまいます。モチベーションの低下に続き最悪は退職や訴訟なんてことにも・・・。ですので出来る限り不満を取り除き企業側・従業員側で納得のいく人事評価の構築が肝です。

人事評価への不満の理由

人事評価への不満は大きく分けて2つです「評価制度自体への不満」「評価者への不満」になります。対処するにあたりまず何に不満なのかを知る必要があります。

●不明確な評価基準
一番多い理由になりますが「評価の基準が曖昧で自分自身に対しての評価に納得がいかない」という理由。企業にもよりますが評価基準が公開されていないや、明確性に欠けるや上司や先輩に聞いても違う事を言われたりと・・・、こうなっては不満がでて当たり前になってしまいます。

数字で設定されている職種や部署は良いのですが、管理部門(事務職等)は評価基準が難しく不満が出やすくもなります。

●不公平な評価
上司の好き嫌いで評価されている・評価者により評価が違う、いわゆる主観や評価者との関係性によって評価が違ってしまう事です。評価者が非評価者の業務全てを理解してないや、お互いの関係性・評価基準の不明確性によっても生じる理由です。またバイアスによる評価エラーも原因のひとつになります。

●評価後のアフターフォローやフィードバックの不足
評価結果のみを伝え終了してしまう企業が多いように思われます。評価結果の経緯・理由の説明ならびにその後の課題・改善点等の説明をしないことで更なる不満の原因となりえます。ですので評価結果だけを伝えるのではなくその後のフォローを的確に行う事が不満減少へ繋がります。

●昇給・昇進に繋がらない評価結果
実績が評価結果へ反映されない・評価結果は良いのに昇給・昇進に繋がらない場合も不満の原因となります。結果的に従業員は業務・仕事に対してのモチベーションは下がり努力する価値すらなくしてしまいます。
実績を問わずある一定の評価を下したり、評価結果が待遇に繋がらないケースは年功序列型の企業に多い傾向があります。

人事評価の不満で起こる問題

人事評価への不満が多くなると、どのような問題が起きてしまうのか。

●生産性の低下
当然ですが不満を抱いてなおかつその状態が高まってしまえば、モチベーションは低下し生産性の低下は免れないでしょう。質・サービス・業績へと全てに波及する恐れがあります。

●退職者・離職率が増加する
正しい評価を得ていないと感じている者は、転職や退職を考えるようになります。仮にその従業員にキャリアや実績がある場合はその損失は大きなものになります、現場の士気の低下・ポジションの穴埋め・周囲への影響へ波及します。
昨今ではWEB上での口コミや評判への悪影響も考えなければなりません。

不満に対する対処法

ではどのように不満に対する対処をすれば良いのかいくつかご紹介いたします。

●評価制度の見直し
これはどういうことかというと、その企業の業務に見合った評価制度なのかということです。まず下記のような事はないかチェックしましょう。

・「我社の業態にあった評価制度なのか?」
・「時代にあった評価制度なのか?」

また評価制度は良いが運用は正しく行っているかも併せてチェックします。前述した評価結果後のアフターフォロー等はできているかも重要です。

●評価基準は明確化されているか
評価基準が明確化されているか確認しましょう、基準が曖昧であれば不満へ繋がりやすい原因になります。人事評価においては企業内で明確化させると同時にオープンにすることや説明会を開催することでよりはっきりさせることができます。結果的に企業が求める従業員像が明確化されます。

●評価者の教育訓練
人事評価制度自体も大切なのですが最終的に判断を下すのは評価者(人間)になります。実はこの評価者の教育や訓練も非常に重要な課題となります。評価者の知識・スキルを上げ人事エラーを減らさなければいけません。評価者の信頼が人事評価制度と共に従業員が不公平感抱かなくなるひとつの要素でもあるのです。

●低評価者の扱い
従業員全てが高評価になることはまずありませんが特に注意するのは「低評価」を受けてしまった従業員へのフォローになります。ただでさえ低評価を受けた者は不満・やる気・気力等すべてにネガティブへ動きます。そのため評価結果後は評価が上がるために理由・原因・課題・改善等を説明し更に具体的なアドバイス等を行い、まず評価に納得してもらいフォローアップしていくことを忘れないようにしてください。

●積極的なコミュニケーションの大切さ
評価者と被評価者の関係も不満への原因の要素になります。どういうことかと言うとコミュニケーション不足です。被評価者が評価者に対する関係性が良くない場合はどうのような評価があっても不満へ繋がる要因になります。ただし正しいコミュニケーション、積極的な評価者に対する関係性を構築すれば解決することが出来ます。

人事評価は自社にあった制度を

前述してきた人事評価制度に対する不満に対する対処や原因を記述しましたが、人事評価制度を正しく設計構築することが大前提です。

各企業により業態も違います、数字化できる業態の場合は人事評価制度の構築は容易ですが、数値化できない業態や部署の場合は難しくなります、ですがここは生みの辛さですが必ず構築しましょう。

自社にあった人事評価制度の構築には近年ではシステムを導入する企業も増えてきました。専門家の力を借りて自社に合った人事評価制度を構築すればその後の業態変化にも対応でき、従業員一人一人に至るまで細かく管理することができ企業全体のポテンシャルを測ることが出来ます、これは企業としてあらゆる戦略をたてるためのツールになります。

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