人事評価制度の概略を理解しておこう

2024.07.01

人事評価制度の目的と意義を再確認する

査定だけが目的ではない

人事評価制度の概略について整理しておきたいと思います。

人事評価制度は「評価制度」「賃金制度」「昇進昇格制度」の3つの制度で構成され、相互に機能しています。評価の結果は賃金制度や昇進昇格制度に反映させることになりますが、このなかの評価制度を中心に話を進めていきます。

評価制度=査定のようなイメージを持たれる方が多いのですが、それはその一面でしかありません。

評価制度は、継続的に社員を育成させる仕組みであり、人材育成を通して経営目標を達成することが本来の目的です。

経営計画書の必要性

そのためには、前提として経営計画書の作成が必要です。経営計画書がないと経営目標が明確にはならないからです。

会社はどのような方向を目指すのか、そのためにはどのような人材が求められるのか、によって評価制度は変わっていきます。つまり、評価制度は会社のビジョンや経営戦略と結び付いていなければならないのです。

ところが、この本来の目的を見失っているケースが非常に多いのです。

人事評価制度の目的と意義を再確認するとともに、会社のビジョンを実現することを目的とする評価制度の設計手法を仕組み化した「ビジョン実現型人事評価制度」について説明していきます。

伸びる中小企業には3つの条件がある

優秀な人材はビジョンが明確な会社に集まる

転職しながら自分のやりたいことを見つけていく。あるいは、自分のキャリアを磨いていく。ひと昔前と違って今や当たり前の考え方です。

転職理由として、「今の会社にいても自分の将来像が描けない」という声も多いです。

『人間は30歳前後に自分の将来について真剣に考える時期がある』

ここで、自分自身のビジョン、将来像と今の会社がマッチしていなければ「もっと自分の将来にマッチした会社はないのだろうか」と考えるわけです。

なかには、何も考えずに30歳を迎え、流れに身を任せて年をとっていく人もいるでしょう。しかし、そういう人がビジネス上、優秀な人材といえるでしょうか。中小企業で戦力として活躍してくれるでしょうか。

自分自身の将来像と目標を明確に持っている人ほど優秀な人材だと確信していますが、こういった優秀な社員が「働きたい!」と思う会社は、やはり、ビジョンが明確な会社です。なぜかというと、会社の将来像が明確になっていないと、そこで勤める社員も将来像を描けないからです。

中小企業が、優秀な人材から選ばれるためには、社長が会社のビジョンを明確にしなければなりません。そういう会社には自然と優秀な人材が集まってきて、勝手に会社を成長させてくれるのです。

女性管理職が活躍している

成長企業に100%共通した事実があります。それは、「必ず女性が活躍している」ということです。ここでいう「女性が活躍している」とは、具体的には「女性の管理職が存在している」ということです。

総務担当取締役として企業全体をマネジメントしている女性もいれば通信販売のコミュニケーターを統括する女性、小売店3店舗を統括するスーパーバイザーもいます。

中小企業の社長は、みなさん口をそろえてこう言います。

「最近の若い男はなんだか軟弱で、はっきりしない者が多い」そして、一方では、「明らかに女性のほうが優秀。将来の目標やビジョンを明確に持って、キャリアを磨こうと、真剣に仕事に対して取り組んでいる」という声もよく聞きます。

なぜ、このような状況になってしまうのか。優秀な男性は世の中から消えてしまったとでもいうのでしょうか?いやいや、そうではありません。では、どこに行ってしまったのでしょうか。

大手企業に取られてしまったのです。勉強やスポーツで優秀な実績を積んできた学生は、やはり上場企業をはじめとする大手企業に就職してしまうのです。とくに現在のような景気が低迷している状況のときは、さらにその傾向は強まります。

一方で、女性は優秀でも地元を離れたくなかったり、転勤を好まなかったり、といった理由で地方の中小企業に就職希望する人も少なくはないのです。

中小企業は女性を活かしきれないと成長できない時代になってきているのです。

致命傷は「人材育成の仕組みがない」

ある中小企業で実際に起こった出来事です。

その製造メーカーでは、工場での品質管理の責任者を探していました。新しく開発を行なう商品の性質から、相当高いスキルを持った人材が必要です。しかも、競合他社に先駆けて開発を急ぎたいため、残された時間も限られていました。

あらゆる手段を通じて、採用を行なった結果、大手製造メーカーの工場で品質管理責任者を5年以上経験した、まさにうってつけの人材を獲得することに成功したのです。年齢も32歳。これから十分に期待できる人材です。

社長はさっそく、新商品開発に向けての品質に関する仕事をすべて彼に任せ、開発を急がせました。開発は順調に進み、商品は完成の一歩手前までこぎつけることができました。

しかし、そこで事件が起こったのです。なんと、入社してまだ3カ月足らずの彼が辞めたい、と言ってきたのです。もちろん、社長をはじめ、工場の社員全員が懸命に引き止めました。しかし、決意は固く、きりのよいところまで開発を進めるという条件で、彼の退職を受け入れることにしました。

結局、新商品のレベルもライバルのものに比べて見劣りする品質となってしまいました。当然、期待された実績には遠く及ばず、会社に大きな損害を与える結果となってしまいました。

「せっかく自分の実力を活かせる職場が見つかった」と喜んでいた彼が辞めるという決断に至った最大の要因は、「この会社では、自分が成長できる見込みがない」ということでした。

「この会社には社員を育成する教育の仕組みがまったくない。この会社にいたら、自分は周りから尊敬されるし、評価も受けるかもしれないが、そのうち、自分の成長意欲も薄れていくような気がする」

彼はもともと、現状に満足することなく、自ら成長し続けようとする優秀な人材だったのです。「社員育成の仕組みがない」ということが、彼を失う致命傷となってしまったのです。




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ロイヤル総合研究所

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