権限委譲の必要性〔1〕顧客指向の経営

権限委譲の必要性は顧客指向の経営、競争力を高めるために絶対的に不可欠なことです。
かのドラッカーが、事業の目的は「顧客の創造」である、と喝破したことは有名ですがだからといって顧客のあらゆる要求に応えるということではありません。
そうならないためには顧客指向での経営を十分に理解することが必要です。

社員が顧客よりも社内に目を向け、社内政治や社内のいがみ合いにエネルギーを注いでいるケースも少なくないですが、その前に絶対多数の常識的な顧客の要求に応えることを考えることが重要です。
何が常識的か、自分を顧客の立場に置いてみるだけで分かることが多いはずです。

仮に社長でなくても常識を持った人なら誰でもが分かることが多くあります。
その意味で“顧客に直接接する現場が顧客の要望に迅速に応じて仕事ができるため”に大胆に権限委譲をすることが顧客指向の基本ということになります。

また、顧客指向とは「できる範囲で」などということではなく“今の体制でできないのであればどんな体制にするべきなのか”それを考え実行することでもあります。
経営者は日常の細かいことをチェックするのではなく、どんな体制をつくれば顧客の要望に迅速に応えることができるのか、その体制づくりを考え実行することに力を注ぐべきでしょう。

顧客の要望には何でも応えるのか、そんなことはあり得ません。
当然一定の制約はあります。その成約については現場に権限を委譲する前提として明確にしておかなければなりません。

各企業の理念やビジョン、あるいは事業コンセプトというものからはずれた要求には丁重にお断りするのはやむを得ないことです。

権限委譲の必要性〔2〕フィードフォワードを支える分権化組織

相対目標を基準に業績評価を行うことを前提にしたマネジメントのあり方は基本的に権限の現場への委譲を前提にしています。
順位やシェアといった相対目標を達成するためには絶え間なく着地点予想をする、つまりフィードフォワードを行い都度売上高や利益率といった絶対目標を見直す、ローリング予想というのがひとつの重要なマネジメント手法になります。

このような予想と見直しは現場が察知する環境変化を反映して迅速に行わなければなりません。
フィードフォワードと絶対目標の見直しというものは原則として現場が自らの権限で臨機応変に行うことが前提です。
その都度上位者からの承認を必要とするなら環境変化への迅速な対応ということそのものに支障が出ます。

権限委譲の必要性〔3〕納得性を得る

業績評価において権限委譲ということが重要である理由のもうひとつに「納得性」の問題があります。
自らの権限で決定したことであるがゆえに評価に対する納得性が得られます。

責任と権限/責任には行動の自由が必要

インターネット版大辞林において「責任」とは「自分が引き受けて行わなければならない任務、義務」と「自分が関わった事柄や行為から生じた結果に対して負う義務や償い」の2つの概念があります。

・最後まで全うするために最大限の努力をする
・その結果に対して一定の償いを行う

これらを踏まえると、その責任を全うするために必要な行動について自由を有するということが前提となります。
行動における選択の自由があるからこそそれに応じた責任が発生します。

「権限」とは、ある責任を果たすための資源の配分とその利用についての自由の指します。
権限が小さすぎると責任の大きさと権限の大きさとのバランスが崩れ、任された責任を果たすには制約があるといわざるを得ません。
納得性以前の問題として、そもそも求められる業績をあげることについて行動の自由において制約があるということになります。




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