初めての人事評価制度はどのような制度がおすすめ?

2023.10.21

はじめに

初めて人事評価制度を作成・導入するときには、どのような制度がおすすめかと聞かれることがあります。大変良い質問です。安易に本で読んだ制度では機能しないのではないか?かといってコンサルタントに高いコンサル料を支払って導入した制度がもしうまくいかなかったらどうしようか?と悩まれることがあると思います。そこで今回は人事制度のはじめの一歩についてのアドバイスを掲載したいと思います。

まずは運営しやすい人事評価制度

私の経験から言えば、初めての人事評価制度は「まずは運営しやすい人事評価制度」を導入することが最も重要です。これまでの人事評価制度のコンサルティングを実施してきた経験と実例から申し上げますと、せっかく人事評価制度を作成しても運用で苦労する企業が多くあります。特に初めて導入した際に運用しきれなくて頓挫してしまう企業がよくあります。初めての人事評価制度導入には以下の問題点があります。

・社員が人事評価制度の意味を理解していない
・管理者が評価の仕方や運用を知らない。
・人事担当者が人事評価制度の運用方法をしらない。

したがって、まずは正しい運用方法を習得することを最優先にしてください。

人事評価制度の正しい運用方法とは?

人事評価制度の目的は社員の能力向上と意欲向上です。この目的を果たすために必要な運用方法は以下の手順で運用することです。

・期首:目標の設定
・期中:目標達成のための助言・指導・能力開発
・期末:評価・査定
・期首:評価のフィードバックと次期目標の設定

この運用を正しくできるようにするためには複雑な制度や難しい制度はお勧めできません
社員や管理者、担当者が運用しやすいシンプルな人事評価制度を導入しましょう。

※シンプルな人事制度の関連するコラムはこちら➡人事評価制度はシンプルが一番!! | HRvis (hr-vis.com)

最初の人事制度は目標管理よりも尺度方式

人事評価制度の主な評価方式として「目標管理方式」と「尺度方式」があります。
「目標管理方式」:社員が上長と毎年目標を設定し、その目標の達成度合を期末に評価します。
「尺度方式」:担当職務や等級ごとにあらかじめ目標(評価項目)が定められており、期末にその達成度合いを評価します。

初めて人事評価制度を導入する場合は、断然「尺度方式」をお勧めします。
「目標管理方式」の方が「尺度方式」と比較して各社員に最適な目標(評価項目)の設定ができます。
と同時に「目標管理方式」には以下の難題があるからです。
・社員が自らの職務や等級に適した目標を設定しなければならない。
・上司は社員の立てた目標がその役割、職務、等級に相応しい目標かを確認・修正しなければならない。
・上司によって目標の難易度にバラツキが出ないように調整しなければならない。
・人事部門が、社員が設定した目標が適切な目標であるかをチェックしなければならない。

これらの項目を初めて人事評価制度を導入する会社が正しくおこなうのは至難の業です。
まずは「尺度方式」で人事評価制度を理解し、慣れてから「目標管理方式」を導入することを強く推奨します。

※評価方式についての詳しいせつめいはこちら➡人事評価における評価方式はどれが一番良いの?尺度式?目標管理方式? | HRvis (hr-vis.com)

人事評価制度は後から改善できる

人事評価制度は後から改善することができます。制度の運用していると、いろいろな問題点が出てきます。人事評価制度は、一度導入したら終わりではありません。定期的に評価制度の運用状況や効果を検証し、必要に応じて改善することが大切です。私の経験から申し上げますと、制度自体の改善はそれほど難しいことではありませんが、運用の改善の方が大変です。一度しみついてしまった誤った運用方法、例えばあやまった評価の仕方、誤ったフィードバック、誤った査定等を修正・改善する方が難しいです。したがって、正しい運用を習得した上で、人事評価制度は後から改善していきましょう。




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